フィリピン上院、法人税改正法案可決、年内発行が期待
上院は11月26日に、より多くの投資家を誘致して、企業がコロナショックから立ち直るのを助けるための税制改革の第2弾(法人向け諸税の見直し)となるCREATE法案を可決しました。
法人所得税が現在の30%から段階的に20%まで引き下げられます。まず、2020年7月に遡及して25%に引き下げ、その後、2023年から1ポイントずつ段階的に減らし、2027年には20%になります。ただし、課税所得が年間500万ペソ(約1,100万円、1ペソ=約2.2円)未満の企業は、2020年7月にさかのぼって一気に20%となります。
CREATE法は、今まで輸出企業などに適用されてきた部品および原材料の輸入関税免除および付加価値税の0%適用、PEZAのワンストップサービスの取り扱い(例えば、地方自治体に地方税を直接納付するかどうか)などに関する詳細内容が明らかになっていません。CREATE法が成立し、実施細則が公表されるまでは、各企業の総合的な影響が把握しづらい状況です。
「新型コロナウイルス化」により不況に陥り、企業が経営難に陥っている中、ドゥテルテ政権は税制改革を重要政策と位置付けており、「法人税軽減による経済浮揚策」として提出された3大CREATE法案は、過去の法案に比べ財界の要求に応え、各界の支持を得て年内発効が視野に入ってきました。