フィリピン、SIMカード登録義務化 サイバー犯罪対策
フィリピンのマルコス大統領は10日(2022年10月)、通信に使うSIMカードを利用する際に個人情報の登録を義務化する法案に署名しました。サイバー犯罪対策の一環で、オンライン詐欺や見覚えのない送り主から届く迷惑メッセージの被害削減につなげる対策とみられます。
フィリピンではこれまでSIMカードを店頭やネット通販で容易に入手できました。今後は通信事業者や販売店に対し、購入者の本人確認と個人情報の登録が求められます。既に利用中のSIMカードも同様で、一定期間内に登録しなければ通信会社が無効化する。架空の個人情報などを使った場合には罰則があります。
通信事業者は「(新法が)サイバー犯罪に対する強い規制と執行力をもたらす」(大手グローブ・テレコム)として政府に賛同します。登録した個人情報は裁判所が要求するなど特定の場合を除き厳格に保護する必要があります。事業者には個人情報管理を徹底する体制の整備が求められます。
出典:日本経済新聞